リシャール・ミルは「RM 35-03 オートマティック ラファエル・ナダル」を発表した。テニス選手ラファエル・ナダルとのコラボ最新作は、自動巻きの慣性をユーザー自身が調整できる「バタフライローター」を初採用。予定価格は2750万円。
最新のナダルモデルは、最良のスポーツウォッチ
リシャール・ミルはテニス選手ラファエル・ナダルとのコラボレーションモデル最新作「RM 35-03 オートマティック ラファエル・ナダル」を発表した。
ナダルモデルといえばトゥールビヨン搭載モデルながら、グランドスラムをはじめとする各テニスの大会で実際にナダルが装着する「RM 027」および、「RM027」コレクションが代表的だ。「RM 35-03 オートマティック ラファエル・ナダル」は、「RM 027」コレクションを着想源とする「RM 035」コレクションの第4作目にあたる。
「RM 35-03 オートマティック ラファエル・ナダル」の特徴は、なんといっても「バタフライローター」と名付けられた自動巻きローターの慣性変更システムだ。端的に言えばデスクワークとスポーツ、どちらのシーンでも装着可能な自動巻きを実現するための画期的な発明である。
自動巻き時計の巻き上げ効率は、装着する人の運動量に依存する。手をよく動かせば効率よく巻き上がり、あまり動かさなければ巻き上がらない。そして、大半の自動巻きはデスクワークでもしっかりと巻き上がるように調整されている。
そんな少ない運動量でも巻ける時計をスポーツの最中に着けるとどうなるか。ローターは回転をつづけ、主ゼンマイは常に巻き上げられる。もちろん自動巻き時計にはスリップ機能が付いているため、主ゼンマイが巻き切れてしまうことはない。しかし、常に香箱のなかでスリッピングアタッチメントが摩擦しつづけるし、切り替え車やスイッチングロッカーといった巻き上げのオン/オフを司るパーツも動きつづけるため負荷がかかってしまうのだ。衝撃に弱いトゥールビヨンですらも、グランドスラムで着用させてきたリシャール・ミルが、頑なにナダルの試合用時計として自動巻きを採用してこなかった理由のひとつだろう。
リシャール・ミルの打開策は至極明快だ。スポーツのような激しい運動をする時のみ、任意で自動巻きローターが回らないようにしてしまったのである。これがバタフライローターだ。具体的には7時位置ケース側面の「SPORTS MODE」のプッシュボタンを押すことによって、扇型のローターが分割される。錘が対角線上にふたつに分かれるため、ローターの偏心が解消され、回りづらくなるというものだ。
すでに、リシャール・ミルは着ける人の潜在的な運動量やシチュエーションに応じて、巻き上げ効率をパーソナライズする試みを「可変慣性モーメントローター」という機構を用いて行なっている。同機構はローターに装着された重りの位置を調整することによって、着用者に最適な自動巻きを提供するというものだ。しかしこの機構の調整には都度、裏蓋を開けてリシャール・ミルの時計師に作業をしてもらう必要がある。
それに対して、バタフライローターは着用者が必要に応じてボタンひとつでローターの慣性を変更できる。ライフスタイルや活動レベルに合わせて巻き上げ具合をコントロールできるため、より遊び心と実用性の高い機構といえる。
スポーツでも装着可能な自動巻きを強調するかのように、ケースはリシャール・ミルお得意のカーボンTPT®️とクオーツTPT®︎。超軽量かつ、高い耐傷性をもつこれらの素材は、「RM 35-03 オートマティック ラファエル・ナダル」のキャラクターに最適だ。最良のスポーツウォッチ、という言葉がしっくりくる名作が誕生した。
パテック・フィリップ 価格 URL 2022年01月12日(水)14時36分 編集・削除
パテック・フィリップ 価格リファレンスを見ると、第2世代の5164(ワールドタイム)と似ていますが、7234は3針クォーツ。その内容は大きく異なります。